HR・採用
2025-12-02
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オンライン採用が一般化した今、人事・採用担当者にとって「面接内容をどう記録・分析・共有するか」は重要な課題となっています。特にグループディスカッション選考や複数面接の管理、面接品質の標準化は多くの企業が直面する悩みです。
採用面接録画・解析ツールは、Web会議や対面面接を自動で録画・文字起こしし、AIが会話内容を分析・可視化することで、採用活動の質と効率を向上させるSaaSです。この記事では、国内で利用できる主要な採用面接録画ツール・面接解析ツールを10個厳選し、日本語文字起こし精度、グループディスカッション対応、採用管理システム(ATS)連携などの観点から徹底比較しました。
サイバーエージェント、大広、Hakuhodo DY ONEなど大手企業の導入事例とともに、自社に最適なツールの選び方も解説します。
運営会社：株式会社タレントアンドアセスメント(東京都千代田区)
サービス開始年：2015年
SHaiNは、24時間365日いつでも、世界中どの場所でも面接することを可能にした、対話型AI面接サービスです。AIが面接官として質問を行い、40〜60分の間に約200問程度の質問を実施します。応募者の行動特性を定量評価し、初期選考の効率化を実現します。
https://shain-ai.jp/
主要機能
・AIによる対話型面接(質問数約200問)
・行動特性の定量評価
・24時間365日受験可能
料金・導入
要問い合わせ。※大量採用企業向け
運営会社：株式会社ailead(東京都港区)
サービス開始年：2021年
特許取得：特許第7123448号
aileadは、Web会議や対面面接を自動で録画・文字起こしし、AIが会話内容を分析・可視化する人事・採用向けの解析SaaSです。面接中の会話構成やキーワード出現傾向を定量化し、組織的な採用力向上を支援します。録画データの共有やコメント機能も備え、フィードバックやコーチングに活用できます。
ITreviewカテゴリーレポート「セールスイネーブルメント部門」(2024 Winter)で顧客満足度No.1を獲得しており、HR領域でもサイバーエージェント、大広、Hakuhodo DY ONEなど大手企業での導入実績があります。
https://www.ailead.app/hr
主要機能
・Web会議／対面面接の録画、文字起こし、発話分析（Zoomのブレイクアウトルーム、PMIにも対応）
・発言者分離、キーワード抽出、共有、コメント挿入、データ検索
・カスタム可能なAIフィードバック機能（企業独自の評価基準に対応）
・グループディスカッション解析（発話率、参加度の可視化）
料金・導入
「ベーシック」「ミドル」「エンタープライズ」の3プランがあり、小規模(15名)からの利用も可能。ストレージ容量・保存期間・AI利用すべて無制限の月額固定制で、長期的なコストメリットが大きいのも特徴です。
① 日本語文字起こし精度が業界最高水準
商談デモの文字起こし精度比較を実施したところ、aileadは76％の精度を記録し、同種文字起こしサービスに比較して、10%以上高精度のパフォーマンスを発揮しました。（※当社調べ）
採用面接特有の会話パターンに最適化されており、HR用語、業界用語の認識精度も高く、海外製品と比較して日本語のニュアンスを正確に捉えます。
② グループディスカッション選考に完全対応
Zoomのブレイクアウトルーム、PMI(Personal Meeting ID)にも対応しており、複数グループの同時録画・解析が可能です。これにより、選考官のアサイン調整負担を大幅に削減できます。
導入事例：株式会社サイバーエージェント (敬称略)
グループディスカッション選考の選考官アサイン業務の負担が軽減し、1次選考枠を前年比150%に拡大。多くの候補者に機会を提供できるようになり、2次選考以降の合格率も向上。録画と音声データ解析によるデータドリブンな採用を実現。
③ 面接官の成長を支援する「学習文化」を醸成
aileadは単なる記録ツールではなく、面接官のスキル向上とフィードバック文化の醸成に特化しています。録画データにコメントを入れて相互フィードバックし、良い面接を振り返ることで、構造化面接を実現できます。
導入事例：株式会社大広 (敬称略)
「良い面接を振り返り、構造化面接をできるようになった。振り返りやフィードバックを通じた学習の文化が出来た」
④ 従量課金なし・予算が読める料金体系
多くの競合ツールが従量課金制(録画数、時間数、ユーザー数)を採用する中、aileadは月額固定制です。ストレージ容量・保存期間・AI利用すべて無制限のため、通年採用を行う企業でも安心して活用できます。
⑤ エンタープライズレベルのセキュリティ
ISO/IEC 27001:2013 / JIS Q 27001:2014を取得しており、IPアドレス制限機能(オプション)も利用可能です。大手企業が求めるセキュリティ水準を満たしています。
⑥ 実績ある大手企業での採用
サイバーエージェント、大広、Hakuhodo DY ONEなど、データドリブン経営を重視する先進企業が導入し、定量的な効果を実証しています。
運営会社：株式会社ギブリー(東京都渋谷区)
サービス開始年：2024年
Track AI Interviewは、初期選考を効率化するAI面接ツールです。AIが初期選考の面接を担い、企業独自に設定できる評価項目と、思考力や思考スキル、ビジネスリテラシーを多角的に分析・可視化します。ES・一次面接の評価に必要な情報をAIが収集し、録画内容を自動で要約・文字起こし・スコアリングします。
https://tracks.run/products/ai-interview/
主要機能
・I面接による初期選考自動化
・企業独自の評価指標対応
・録画内容の自動要約・文字起こし・スコアリング
料金・導入
要問い合わせ。※エンジニア採用、スキル可視化重視の企業向け
運営会社：株式会社オープンハウスグループ(東京都千代田区)
サービス開始年：2020年
Interview Cloudは、応募者とプロの面接官をマッチングさせる動画採用プラットフォームです。面接の日程調整から面接官のマッチングまでを自動化し、プロ面接官が24時間365日面接対応を行います。面接動画の自動文字起こし機能も搭載しています。
https://interview-cloud.jp/
主要機能
・プロ面接官マッチングサービス
・面接動画の自動文字起こし
・AI評価スコアリング機能
料金・導入
要問い合わせ。※アルバイト採用を中心とした採用リソース不足の企業向け
運営会社：株式会社ZENKIGEN(東京都港区)
サービス開始年：2020年
harutakaは、録画選考システム「harutaka EF」と面接解析システム「harutaka IA」を提供する採用DXサービスです。400万件以上の動画データとAI解析に特化したモデルを活用し、候補者と面接官の「表情の動き」や「発話比率」を面接品質の指標として定量化します。録画選考に特化しており、事前に応募者が録画した動画を評価するスタイルが中心です。2024年にはスタジアム社のインタビューメーカーも取得しています。
https://harutaka.jp/
主要機能
・録画選考システムによる動画面接
・面接動画のAI解析(表情、発話比率)
・面接品質の可視化とBI分析
料金・導入
要問い合わせ。※中堅〜大企業向け
運営会社：HireVue, Inc.(米国ユタ州) / 日本展開：株式会社日立システムズ
サービス開始年：2004年
HireVueは、グローバル企業での導入実績が豊富な録画型AI面接プラットフォームです。動画面接の表情・声・話し方を分析し、大規模データに基づく評価モデルを活用します。英語圏での精度は高いものの、日本語対応は限定的です。
https://www.hirevue.com/
主要機能
・録画型AI面接
・表情・声・話し方の分析
・グローバル評価モデル
料金・導入
要見積もり。※大企業・グローバル企業向け
運営会社：Notta株式会社(東京都渋谷区)
サービス開始年：2019年
Nottaは、最新のAI音声認識エンジンを搭載する高精度な文字起こしサービスです。リアルタイム文字起こしと翻訳機能を備え、1度に最長5時間までの音声ファイルを処理できます。104言語に対応していますが、HR特化の分析機能はありません。
https://www.notta.ai/
主要機能
・リアルタイム文字起こし
・多言語翻訳機能(104言語)
・音声ファイルアップロード対応
料金・導入
無料プラン〜有料プラン(月額2,000円〜)。※従量課金型
運営会社：Rimo合同会社(東京都渋谷区)
サービス開始年：2021年
Rimo Voiceは、対面・オンライン会議の両方を文字起こし・要約できる高精度AI議事録ツールです。会議内容を把握したAIアシスタントがリアルタイムに議事録作成・論点整理を行います。会議全般に対応していますが、採用面接特有の機能はありません。
https://rimo.app/
主要機能
・対面・オンライン会議の文字起こし、要約
・AIアシスタントによる議事録作成
・論点整理・意思決定記録機能
料金・導入
要問い合わせ。※会議全般の効率化を求める企業向け
最後にどういった観点で自社に適したツールを選定するかを解説します。
小規模企業(〜50名)
初期コストを抑えたい場合は、NottaやRimo Voiceなどの汎用文字起こしツールからスタートし、採用規模が拡大したらaileadへ移行するのがおすすめです。
中堅企業(50名〜500名)
採用プロセスの標準化と面接品質の向上を目指すなら、aileadが最適です。小規模(15名)から導入可能で、無制限の料金体系により、将来的な採用拡大にも対応できます。
大企業(500名〜)
特に新卒採用でグループディスカッション選考を実施している場合、aileadが提供するようなブレイクアウトルーム対応は必須機能です。サイバーエージェントの事例のように、選考枠の大幅拡大を実現できます。年間を通じて多くの採用を行う場合は、セキュリティ要件なども含めて複合的な観点から選択することを推奨します。
HR特化ツール(ailead、harutaka、SHaiN等)
採用面接に特化した機能(評価基準設定、面接官フィードバック、候補者体験向上)を備えており、採用活動の質を根本的に向上させたい企業に適しています。
汎用文字起こしツール(Notta、Rimo Voice等)
会議全般の議事録作成など、複数の用途で活用できますが、HR特有の機能(グループディスカッション解析、面接評価連携)は限定的です。
採用面接の録画・文字起こし機能は、YoomやZapierなどのRPAツール、n8nやDifyなどのAIエージェント構築ツールを使って自作実装することも技術的には可能です。
・既存の業務フローに完全にカスタマイズできる
・複数のSaaSを組み合わせた独自ワークフローを構築可能
・初期費用を抑えられる場合がある
しかし、実際の運用においては以下のような課題があります：
① 高度な技術力が必要
API連携、エラーハンドリング、データ処理パイプラインの設計など、相応のエンジニアリングスキルが求められます。社内にこれらのスキルを持つ人材がいない場合、外部委託や採用が必要になり、結果的にコストが増加します。
② 精度の安定化が難しい
文字起こしAPIの精度は汎用的なものであり、HR特有の会話パターンや専門用語には最適化されていません。また、話者分離、発話率の計算、グループディスカッション解析などの高度な機能を実装するには、独自のAIモデル開発が必要になります。
③ 継続的なメンテナンスコスト
各種SaaSのAPI仕様変更、Web会議ツールのアップデート対応、新機能の追加など、継続的な開発・保守が必要です。担当者の退職や異動により、システムがブラックボックス化するリスクもあります。
④ セキュリティとコンプライアンス
採用面接データは極めてセンシティブな個人情報を含みます。ISO認証やプライバシーマーク取得レベルのセキュリティ対策を自前で実装・維持するコストは、専門SaaSを導入するコストを大きく上回ります。
技術的な挑戦としては面白いものの、ビジネスとして採用活動の質を向上させることが目的であれば、専門特化したSaaSを導入する方が圧倒的に効率的です。開発・保守に割くリソースを、本来の採用活動に集中させることができます。
aileadの機能詳細等を掲載したサービス資料をダウンロードいただけます。
