個の知見を解放し実現した「最高の営業体験」。倍速成長を続ける組織力と仕組み。


株式会社Speee
IT・テクノロジーを活用し、様々な産業のデジタル変革を推進するIT企業
- 商談録画データの一元管理によって、動画を活用したナレッジシェアの仕組みを構築。
- 効率的で横断的な情報共有を実現し、新人育成を加速させ、売上の最大化を実現。
- 自動録画機能:各種顧客商談データの蓄積
- 要約機能:顧客インサイトの特定と分析
- フォルダ機能:教育教材データの格納による学習コンテンツ作成
- 新人社員が先輩社員の仕事を直接見て学ぶ文化がある一方で、優秀な先輩(ハイパフォーマー)の仕事内容やノウハウは、それぞれ個別のドライブに格納されているため、アクセス効率が低下していた。
- 複数のチームが関与する案件において、顧客とのミーティング内容の共有が非効率的で、議事録や直接ヒアリングに頼る煩雑さを抱えていた。結果、情報伝達の遅れや連携不足がプロジェクト推進の妨げとなるリスクも生じていた。
- ディレクタースキルの平準化に向け、ベテランディレクターのベストプラクティスを抽出し、動画教材を作成するプロセスの策定から実行までが難航していた。
- 商談データの一元管理により、新人社員の学習効率が大幅に向上。従来の約2倍のスピードでスキルを習得できるようになった。
- 商談内容をベースとしたコミュニケーション効率化により、顧客のニーズが明確になり、より的確な提案が実現。お客様の期待や要望が可視化されたことで、顧客満足度が向上し、ご利用継続率も向上。
- 商談内容の可視化と情報共有が円滑になり、チーム全体の営業スキルが向上した。特に、ベテランディレクターのノウハウを動画で共有し、新人教育に活用することで、ロープレ教材などの育成ツールとしての機能が確立できた。
株式会社Speeeは、デジタルマーケティングとテクノロジーの力を駆使し、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するリーディングカンパニーです。SEO・コンテンツマーケティングに強みを持つ『デジタルコンサルティング事業』をはじめ、AI技術を活用した『不動産テック事業』や、データドリブンな意思決定を支援する『SaaS事業』など、多岐にわたる事業を展開しています。創業以来、クライアントの課題解決に向けた革新的なサービスを提供し続け、業界において高い評価を得ているほか、「Forbes JAPAN 企業イノベーションランキング」にも選出されるなど、テクノロジー分野でのリーダーシップも発揮しています。 今回は、BX(ビジネストランスフォーメーション)事業部から藤井様、相原様、松野様、前田様、長澤様の5名に、それぞれのミッションと、aileadの導入に至った背景や導入後の成果についてお話を伺いました。
現在所属する事業部の役割とそれぞれのミッションについて教えてください。
藤井さま:
弊社は、「解き尽くす。未来を引きよせる。」というビジョンのもと、テクノロジーを活用し、既存のビジネスモデルを革新することで、人々の生活を豊かにする新たなサービスを創出しています。世の中の深層課題を特定し、多くの人々が「これが欲しかった」と思っていただける事業やサービスを創造し、新たな市場を形成することで、社会に貢献することがミッションです。
その中で、BX(ビジネストランスフォーメーション)事業部は、施策支援にとどまらず、事業グロースを牽引するために、上流の戦略策定から実行までを一貫して行う機能を持っている点が特徴です。
業界や業種を問わず、累計3,000社以上の顧客に選んでいただいており、例えばTVCMで見ない日はない大手人材企業様や、誰もが知る新進気鋭のベンチャー企業様、またエンタープライズ企業の新規事業部門へのご支援なども行っております。
私は、BX事業部の経営チームの一員として事業全体の成長にコミットしつつ、特に新規売上部門の責任者としてセールス・マーケティング活動を統括しています。
相原さま:
私は、BX(ビジネストランスフォーメーション)事業部の中でも営業企画として、「新規案件の受注率向上」と「新人育成の効率化」の2つの領域にコミットしています。新人育成の効率化においては、「新人育成にかかる既存社員の工数」と「新人の入社から独り立ちまでの期間」の2つをKPIとして課題抽出から施策の立案実行まで一貫して取り組んでいます。

松野さま:
私のミッションは、一般的なフィールドセールス業務をイメージしていただければと思います。具体的には、私が営業活動で獲得したお客様を、その後、前田や長澤が所属するディレクターチームに引き継ぐというフローです。そのため、グループ間で横断的なコミュニケーションが比較的多く、社内外の接点が発生してくるポジションでもあります。

前田さま:
私と長澤は、事業部内の既存顧客向けSEOコンサルティングを行うディレクターチームの業務推進を担うグループに所属しています。相原から営業企画のミッションについてお伝えしましたが、私たちのミッションも同様に、短期間でのディレクター育成向上を推進しています。
長澤さま:
補足させていただくと、私たちは、既存顧客に対するコンサルティングの継続率などの数値を追いながら、LTV(顧客生涯価値)向上に向けたチーム全体の数値管理も行っています。私たちのグループのミッションは、ディレクター育成と合わせて2つのミッションになります。
ありがとうございます。お伺いした業務の中で感じていたそれぞれの課題感について教えてください。また、それらの課題解決が本格化したきっかけについても教えてください。
藤井さま:
DXという大きなトレンドの中で、この数年コンサル市場は変化の時を迎えています。我々の事業としてもさらにアップデートをしていく必要があるわけですが、その一環として数年前から「自社営業領域の変革」というテーマに取り組んでいます。
弊社がここまで事業成長できてきた理由の一つとして、優秀な営業パーソンたちの活躍の結果、市場でもトップレベルの営業力を誇ることができたことが挙げられます。今後、難易度の高い事業でさらに成功確度を高めるために、SaaSを中心に成功事例が出てきていた「セールスイネーブルメント」を我々のような無形・高価格な商材でも実現できないかということを考え始めたのです。
営業に再現性を持たせることで事業成長を加速させることはもちろん、若手メンバーの成長機会創出に繋がります。早期で戦力化する仕組みができれば、採用と配置の幅が出てくるので、育ったメンバーにより高難易度のミッションへ挑戦してもらうという流れが事業側としてもやりやすく、組織として良い循環を生むことできると考えています。
この変革活動は、役員や事業本部長、事業責任者などが集まり、強力な実行力をもって進められました。

松野さま:
私は学生インターン時代から事業部に所属し、営業(アカウント)として事業に関わっていました。私が参画した際には、一人前のメンバーが複数名おり、その中にはハイパフォーマーと呼ばれる方も存在していました。しかし、事業部内には「背中を見て育てる」という教育文化が根付いており、私たち新人社員は自らハイパフォーマーを探し、その情報にアクセスしてスキルを習得する必要がある状況でした。
この状況で感じていた悩みは、「ハイパフォーマーへのアクセスとコミュニケーション」です。具体的には、それぞれのメンバーが持つ案件情報が個々のドライブに格納されており、その情報を取得するためのコミュニケーションに苦労した点です。例えば、ハイパフォーマーを見つけるまでの時間や、情報を引き出してもらい、私たち新人に共有してもらう作業をお願いすることに負い目を感じ、結果として聞きづらいという心理が働いてしまった事を覚えております。

相原さま:
営業企画のミッションである「新人育成の効率化」や「成約率の向上」において、松野が感じている悩みを言語化することは、ミッション推進に向けた大きなヒントとなりました。しかし、課題を特定し、それらを解消するための進め方を見つけることは非常に難しい問題でした。
例えば、営業メンバーが考えるハイパフォーマーの特定や、そのメンバーの情報を取得する方法の設計、営業時のアクションの言語化などが挙げられます。そして、新人社員は、先輩社員(ハイパフォーマー)を意識しすぎて、意見を言いづらくなったり、行動が委縮したりする傾向があり、結果、それらを是正しない限り、成果を上げるためのナレッジが暗黙知化し、個々の成長につながらないということを、松野から気付かされました。
そして、そのタイミングでトップセールスマンの退職が一つのきっかけとなり、これらの課題解決が事業部全体のゴール達成に向けた最優先事項であるという認識が、会社全体で共有され、課題解消に向けたプロジェクトが本格的に始動しました。

前田さま:
我々ディレクターチームの課題として、一案件に関わるメンバーが多数存在するため、情報共有の効率に関する問題がありました。具体的には、案件に関わるメンバーは、松野が所属する営業(アカウント)チーム、ディレクターチーム、そしてお客様のウェブサイト分析やSEOトレンド、アルゴリズムの変化をキャッチアップし、数字の最大化を目指して戦略立案・実行を支援するアナリストチームです。
お客様との細かなミーティングにはディレクターチームが関与するものの、各チームのメンバーがそれぞれ別の案件に対応しているため、ミーティングに参加できない状況も発生します。しかし、アカウントチームやアナリストチームとの連携が必要であり、プロジェクトを推進するうえで、顧客とどのような内容に触れ、どのような会話があったのかをチーム全体に周知する必要がありました。
こういった場合の情報をメンバーに伝える手段として、ミーティング参加者が議事録を共有するか、参加者から直接情報を聞き出すという煩雑な方法を取らざるを得ない状況に悩んでおりました。

長澤さま:
さらに、教育や育成の文脈に関しても、明確に2つの課題が顕在化しておりました。
一つ目は、新人社員の参考となるベスト動画の作成です。
具体的には、成果を出しているディレクターから定期的に情報を引き出す作業が必要で、このプロセスに非効率さを感じていました。
二つ目は、進行中の案件に対するフィードバックです。前田からの話にもあったように、一つの案件に関わるメンバーが多いため、顧客とのミーティング内容の確認やそれに基づく議論などの同期作業が非常に煩雑でした。とはいえ、顧客満足度の向上とLTVの向上を目指す上で、ディレクタースキルの標準化によって実現する、一人当たりの生産性向上は最重要な課題と捉えておりました。
事業部の全体が抱える課題感と目的が一致していたことで、サービス導入が加速したのではないかと考えております。
課題解決に向けて様々な選択肢があったと思うのですが、どのようにリサーチし、サービス選定をされたのでしょうか?また、ailead導入の決め手について教えてください。

相原さま:
情報の検索性や文字起こしの精度と品質が良いと感じています。
動画全てを再生してしまうと時間がかかってしまうため、文字起こしを検索して発話している箇所へスムーズにたどりつくことができる点が良いです。
非同期コミュニケーションの実現により、新人社員はいつでも必要な情報にアクセスできるようになり、先輩社員の負担も軽減されました。その結果、スキル習得期間が従来の約2倍のスピードに短縮されました。
前田さま:
商談内容のキャップアップをするための効率性や文字起こしの精度が高く倍速で聞くことが良いと感じています。
議事録もまとめてくれるため使い勝手の良さも感じています。
また、商談で頻出したキーワードが抽出されるので、お客様が抱える課題やビジネス上のボトルネックが特定でき、スピーディーなインサイト抽出が可能になりました。
松野さま:
提案先企業に対して、複数回商談を繰り返すため、個社毎の進行ステータスをキャップアップできないケースもあるため、文字起こしを遡って情報のキャップアップをおこない確認ができるためとても使いやすいです。
上司やチームの動画の見直しやロープレとして育成ツールとしても非常に有効です。そのため2回目以降、相手とのコミュニケーションのクオリティがあがり、思い出しながら動画を見直す工数を削減することができました。
また、口頭だと引継事項が曖昧になってしまうため、aileadがあることによって、商談内容の可視化され解像度の高い提案を可能としております。よって、お客様との齟齬がなくなりチームをはじめ自身の成果を向上させられたと感じています。
長澤さま:
ailead導入前は、新規獲得した営業担当と急ピッチに進めていく必要がありMTGが必ず発生していたため、スケジュール調整に工数がかかっていました。
ailead導入後は事前に共有いただいたお客様のニーズや期待値水準、プロジェクトにかける思いが可視化されて解像度が向上しました。
結果、顧客満足度の向上に繋がり、契約更新率が改善され、チームのKPI達成に大きく貢献しています。
経営陣や社内メンバーとの合意形成はどのように進められましたか?
藤井さま:
そもそも営業の変革活動自体が事業の重要イシューとして位置づけられていたため、経営陣との合意形成に特別なことは必要ありませんでした。
一方で、合意形成という表現ではないかもしれませんが、現場で実際にユーザーとなる営業メンバーに対しては丁寧な導入が必要だと考えました。長い目で見ると大きな効率化につながると頭でわかっていても、オペレーションやツールが増えるというのは現場からすると大変なことですからね。
例えば、現場メンバー向けには2回のキックオフイベントを開催しました。
まず最初のイベントでは、会社全体の中長期ゴールに対する意識改革を目的とし、目的達成のためには、従来の組織成長からさらに成長する組織へと変わっていく必要性を伝えました。そこで、組織として『最高の営業体験』の実現という、新たなミッションを発表し、現場の士気を高めました。
2回目のイベントでは、ミッション達成のためにセールスイネーブルメントの重要性について共有し、顧客とのコミュニケーションを可視化し改善するための基盤作りについて説明しました。また、「ファクトに基づいた営業活動を展開していこう」というメッセージも伝え、SFDCへのデータ入力率とそのデータの活用自体を新たなKPIとして設定する事を発表いたしました。
これらのキックオフイベントを通じて、現場の視点が標準化され、なぜaileadを活用する必要があるのかについて、その明確な理由を示すことに成功したのではないかと思います。
その後は、現場を仕切っているマネージャーやリーダー自身が商談録画が蓄積されていることのメリットを実感し、ひとつひとつの商談での録画の徹底や、活用を進めていってくれたことで現場浸透が進みました。
特に、週次で事業責任者に営業数字のフォーキャストを報告する役割のマネージャーから、「いちいちメンバーに商談状況を確認する手間がなくなり、ちょっとしたスキマ時間で情報集約が可能になった」という喜びの声を聞いた時は嬉しかったですね。
この手の生産性向上プロジェクトは、全体での労働時間やパフォーマンスの数字が改善することをKPIとすることが多いですが、実際に一人の人間のワーク環境が変わってより付加価値を出せるようになったという姿を見られると「本当にやってよかったな」と感じます。
また、aileadを導入し、翌月の目標として録画率100%を目指す中で、新たな気づきがありました。営業メンバーの一部から『録画に抵抗がある』という意見が出たため、理由を尋ねると、詰められるリスクやデメリットを感じているということでした。そこで社内で試みたのは、むしろ称賛に使うという方向性を明確に示し、良い商談をした際にはチャットで共有し、『見られることは嬉しいこと』というイメージに変えるというものでした。これにより、新人社員は積極的に上司に商談データを提出し、フィードバックを求めるという文化が自然に形成されました。結果として、育成効率が向上し、自分の能力が伸びる喜びと、周りがそれを見てくれることのメリットを感じられるようになりました。
今後、実現していきたいビジョンやaileadに期待することについて教えてください。
アカウントチーム(相原さま・松野さま):

直近は、「成約率の向上」と「新人育成の効率化」の追求により注力することになるかと思います。ailead導入後、動画を基盤とした推進は進んでいるものの、まだデータドリブンな営業活動の実現には余地があると考えています。
例えば、教育コンテンツの作成が案件進捗のスピードにどの程度の影響を与えているかを明らかにする仕組みの整備などを実践したいと考えています。具体的には、学習コンテンツを新人社員に提供し、その前後で商談の進展や成約率にどのような変化があったのかを明確にし、施策の効果を定量化するイメージです。
そのためには、各メンバーの動画へのアクセス状況をより詳細に把握できる仕組みが必要だと思います。定期的に実施されるaileadのCSチームとのミーティングでは、弊社営業メンバーの利用状況が共有されていますが、例えば、週ごとや月ごとに、どの動画が最も閲覧されたかをランキング形式で表示できれば、さらに有効活用できると感じています。
よく視聴されている動画の理由や、現場メンバーが何を求めているのかを把握できれば、コンテンツ作成の方向性も明確になり、より現場に即したコンテンツの作成が可能です。
これらの改善を繰り返すことで、新人育成の効率はさらに向上し、それに伴い成約率の向上も期待できると感じています。
ディレクターチーム(前田さま・長澤さま):

LTV(顧客生涯価値)の向上と、短期間でのディレクター育成の強化という2つのミッションの中でも、特にディレクター育成をさらに強化したいと考えています。そのために重要だと感じているのが、動画を活用した自学自習の文化をより一層浸透させることです。
具体例として、入社直後の社員は学習意欲が高く、我々が提供するコンテンツを継続的に閲覧しますが、一定以上スキルを有した社員やハイパフォーマーになると、すべてのコンテンツを積極的に見るという傾向は少なくなります。しかし、新人社員もハイパフォーマーも、スキル向上に終わりはないと考えており、常に新しい情報をキャッチアップする必要があると思います。
もっと動画を活用して学び合う文化を積極的に醸成していきたいと考えています。
例えば、弊社で実施していることは、各メンバーに対してコミットメントを与える方法です。トップパフォーマーには、新しい商材の販売といった、少しストレッチの効いたコミットメントを与え、それを創意工夫で乗り越えていきます。そうすることで、No.2やNo.3と言われるプレーヤーもその基準を目指し、スキルが向上するという好循環が生まれます。
結果として、短期間での新人育成を実現しつつ、トップラインの向上も達成できるので、その両立を目指していきたいと考えています。
最後に、どのような会社やチームにaileadの活用を推奨できますか?

アカウントチーム(相原さま・松野さま):
新人営業の育成に課題や早期育成が求められていて、効果的なトレーニングやナレッジ共有を通じて成長を促進したい企業に推奨できます。また、企業の成長に伴い、営業プロセスや業務の効率化が必要となる急成長している企業や新しい市場に進出する企業にも推奨できると考えています。
ディレクターチーム(前田さま・長澤さま):
顧客との商談ややりとりの質を高め、顧客満足度の向上を目指し適切なフォローアップを実施し、顧客対応の質を向上させたい企業に推奨できます。チーム全体でのナレッジ共有が不足しており、営業担当者間での情報共有やノウハウの蓄積を強化したい企業にも推奨できます。そして、営業情報や顧客情報を一元管理し、業務の効率化やスピードアップを図り、迅速な意思決定や対応が求められる効率的な情報管理を目指す企業に推奨できます。