議事録作成の負担を軽減するAIツールが多数登場しています。しかし、ツールごとに対応プラットフォーム、日本語精度、連携機能、価格が大きく異なるため、自社に最適なツールを選ぶには体系的な比較が必要です。
この記事では、2026年時点で利用可能な主要8サービスを「議事録特化型」と「カンバセーションインテリジェンス型」の2カテゴリに分類し、機能と選び方を解説します。
議事録AIツールの2つのカテゴリ
議事録AIツールは大きく2つのカテゴリに分かれます。目的に応じてどちらのカテゴリが適しているかを最初に判断することが、ツール選定の第一歩です。
議事録特化型
議事録特化型ツールは、会議の音声認識と文字起こし、要約生成に特化しています。機能がシンプルで導入しやすく、個人利用や小規模チームでも始めやすい価格設定が特徴です。
主な機能は、リアルタイム文字起こし、自動要約、話者分離、キーワード検出、文字起こしテキストの編集とエクスポートです。
議事録の作成効率化が主な目的で、CRM/SFAとの連携や商談分析の機能は限定的か非対応です。
カンバセーションインテリジェンス型
カンバセーションインテリジェンス型ツールは、文字起こしと議事録作成に加えて、対話データの分析と業務システムへの連携まで対応します。営業組織やカスタマーサクセスチームでの活用を前提に設計されています。
文字起こしと要約に加え、話す/聞くの比率分析、キーワードとトピックの自動検出、CRM/SFAへの自動データ連携、商談のスコアリングとコーチング支援、チーム横断でのナレッジ共有などの機能を備えています。
対話データを単なる記録としてではなく、組織の資産として活用するための基盤となるツールです。
議事録特化型ツール4選
Notta(ノッタ)
- 提供元: Notta株式会社
- 特徴: 日本語に特化した文字起こし、リアルタイム翻訳、Chrome拡張対応
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet、Webex
- 無料プラン: あり(月120分まで)
Nottaは日本語の文字起こし精度に定評のあるツールです。リアルタイムでの文字起こしに加え、録音データのアップロードによる文字起こしにも対応しています。Chrome拡張機能を使えば、ブラウザ上でのWeb会議を簡単に文字起こしできます。
AIによる要約機能も搭載しており、会議の主要ポイントとアクションアイテムを自動抽出します。個人利用からチーム利用まで幅広い価格帯で提供されており、まず小規模に試してから組織に展開するアプローチに適しています。
CRM連携やSFA連携は対象外のため、商談データの分析や営業システムとの統合を求める場合はカンバセーションインテリジェンス型のツールが適しています。
CLOVA Note(クローバノート)
- 提供元: LINE WORKS株式会社
- 特徴: 日本語対応の音声認識、無料で利用可能、モバイルアプリ対応
- 対応プラットフォーム: 録音データアップロード型
- 無料プラン: あり
CLOVA Noteは、録音した音声データを文字起こしするツールです。スマートフォンアプリで対面会議の録音とテキスト化が手軽に行えます。
話者の自動識別機能を備えており、「誰が何を言ったか」を区別して記録できます。ブックマーク機能を使えば、重要な発言に印をつけて後から振り返ることも可能です。
リアルタイムのWeb会議連携ではなく録音データのアップロード型のため、対面会議の記録に強みがあります。Web会議の議事録としてはリアルタイム連携型のツールと比べると手間が増える点に注意が必要です。
Otter.ai(オッターエーアイ)
- 提供元: Otter.ai, Inc.(米国)
- 特徴: 英語の高精度文字起こし、リアルタイム連携、AI質問応答機能
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet
- 無料プラン: あり(月300分まで)
Otter.aiは英語圏で広く利用されている文字起こしツールです。英語の文字起こし精度は非常に高く、AI質問応答機能(OtterPilot)を使えば、会議中にAIにリアルタイムで質問することも可能です。
日本語にも対応していますが、精度は英語と比較すると低下します。英語中心の会議が多い組織や、グローバルチームでの利用に適しています。日本語の議事録精度を重視する場合は、日本語に最適化されたツールを選ぶほうが実用的です。
SlackやSalesforceとの連携も提供されていますが、深いCRM連携(カスタムオブジェクト対応など)は限定的です。
スマート書記
- 提供元: エピックベース株式会社
- 特徴: 日本語特化、用語辞書登録機能、複数言語対応
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet
- 無料プラン: なし(14日間の無料トライアルあり)
スマート書記は、日本語の議事録作成に特化したツールです。業界や社内固有の専門用語を辞書登録できるため、文字起こしの精度を自社の用語に合わせて向上させられます。
AIによる要約機能やフィラー除去(「えー」「あの」などの除去)にも対応しており、そのまま共有できる品質の議事録を自動生成します。
企業導入を前提とした設計のため、管理者機能やセキュリティ設定が充実しています。一方、CRM連携や商談分析機能は対象外です。
カンバセーションインテリジェンス型ツール4選
ailead(エーアイリード)
- 提供元: 株式会社ailead
- 特徴: 約94%の日本語精度、Salesforce連携(カスタムオブジェクト対応)、営業コーチング支援
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet
- 導入実績: 400社以上
aileadは対話データAIプラットフォームとして、文字起こしから商談分析、CRM連携までを一貫して提供しています。約94%の日本語文字起こし精度を実現し、話者分離により「誰が何を言ったか」を正確に記録します。
Salesforce連携ではカスタムオブジェクトに対応しており、自社のSalesforce環境に合わせた柔軟なデータ連携が可能です。導入企業の実績では、SFA入力工数を90%削減した事例もあります。
営業組織のセールスイネーブルメントに強みがあり、トップ営業の商談パターンの可視化、新人営業のコーチング、商談品質のスコアリングなど、議事録を超えた対話データの活用を実現します。ITreviewのセールスイネーブルメント部門で14期連続Leader受賞、SFAツール部門で12期連続Leader受賞の実績があります。
セキュリティ面では、ISMS(ISO/IEC 27001:2022)を取得し、データは日本国内データセンターで管理しています。
amptalk(アンプトーク)
- 提供元: amptalk株式会社
- 特徴: 営業特化の会話分析、Salesforce/HubSpot連携、通話解析対応
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet、電話
amptalkは営業組織向けのカンバセーションインテリジェンスツールです。Web会議に加えて電話(IP電話やCTI連携)の通話データも分析対象としており、営業のコミュニケーション全体をカバーします。
CRM連携ではSalesforceに対応しており、商談データの自動入力が可能です。会話中のキーワード検出やトピック分析により、営業活動の定量的な把握と改善を支援します。
tl;dv(ティーエルディーブイ)
- 提供元: tl;dv(オランダ)
- 特徴: 録画と文字起こし、タイムスタンプ付きハイライト、多言語対応
- 対応プラットフォーム: Zoom、Google Meet、Teams(ベータ)
- 無料プラン: あり
tl;dvは会議の録画と文字起こしを自動で行い、重要な瞬間にタイムスタンプ付きのハイライトを残せるツールです。ハイライトをクリックすると、その瞬間の録画が再生されるため、長い会議でも重要なポイントを素早く振り返れます。
SlackやNotionとの連携に対応しており、議事録やハイライトを自動的に共有できます。CRM連携も提供されていますが、Salesforceのカスタムオブジェクト対応など深い統合は限定的です。
ヨーロッパ発のサービスのため、GDPR対応が標準で組み込まれています。一方、日本語のサポートやドキュメントの充実度は日本発のサービスと比較すると課題があります。
Fireflies.ai(ファイヤーフライズエーアイ)
- 提供元: Fireflies.ai(米国)
- 特徴: AI議事録ボット、会話分析ダッシュボード、豊富な連携先
- 対応プラットフォーム: Zoom、Teams、Google Meet、Webex
- 無料プラン: あり
Fireflies.aiは、AIボット(Fred)が会議に参加して文字起こしと要約を自動で行うツールです。会話分析ダッシュボードでは、話す/聞くの比率、センチメント分析、トピック検出などのインサイトを確認できます。
Salesforce、HubSpot、Slack、Asana、Trelloなど30以上のサービスとの連携に対応しており、既存のワークフローに組み込みやすい設計です。APIも公開されているため、独自の連携開発も可能です。
日本語にも対応していますが、英語中心に設計されたサービスのため、日本語の文字起こし精度やUIの日本語対応は日本発のサービスと比較すると課題があります。
ツール選定の3つの評価軸
8つのツールの中から自社に最適なものを選ぶには、以下の3つの評価軸で比較することをおすすめします。
評価軸1: 日本語文字起こし精度
議事録の品質は文字起こしの精度に直結します。カタログスペック上の精度だけでなく、自社の業界用語や固有名詞がどの程度正確に認識されるかをデモやトライアルで確認することが重要です。
精度の確認には、実際の会議を録画したデータでテストするのが最も確実です。複数のツールで同じ音声データを処理し、結果を比較してみてください。
フィラー除去(「えー」「あの」など)や同音異義語の判定精度も議事録の品質に影響します。文字起こしのあとにAIが自動補正する機能があるかどうかも確認ポイントです。
評価軸2: 業務システムとの連携
議事録作成の効率化にとどまらず、業務全体の効率化を実現するには、既存の業務システムとの連携が重要です。
CRM/SFA連携では、Salesforceのカスタムオブジェクト対応、HubSpotとの連携深度、自動データマッピングの柔軟性を確認します。営業組織で利用する場合、商談データの自動入力がどこまで実現できるかがROIに直結します。
コミュニケーションツール連携では、SlackやTeamsへの議事録自動投稿、Notionやドキュメントツールへの出力対応を確認します。
タスク管理ツール連携では、アクションアイテムの自動抽出とAsana、Jira、Google Tasksなどへの自動登録対応を確認します。
評価軸3: セキュリティとコンプライアンス
会議の内容は営業戦略、顧客情報、人事情報など機密性の高い情報を含むことが多いため、セキュリティは重要な選定基準です。
確認すべきポイントは、ISO/IEC 27001などのセキュリティ認証の取得状況、データの保存場所(国内か海外か)、データの暗号化方式(通信時と保存時)、データの保持期間と削除ポリシー、アクセス制御と権限管理の仕組みです。
エンタープライズでの導入では、SSO(シングルサインオン)対応やIPアドレス制限、監査ログの提供なども確認しましょう。
目的別のおすすめ選択
個人または小規模チームで議事録を効率化したい
NottaまたはOtter.aiがおすすめです。無料プランから始められ、導入コストが低いのが特徴です。日本語中心の会議ならNotta、英語中心ならOtter.aiが適しています。
議事録の品質と社内展開を重視したい
スマート書記がおすすめです。用語辞書登録による精度向上、管理者機能の充実、法人向けのサポート体制が整っています。
営業組織の生産性を向上させたい
aileadがおすすめです。議事録作成の効率化に加えて、Salesforce連携によるSFA入力工数の削減、商談分析によるコーチング強化、ナレッジ共有による組織力向上を一貫して実現できます。ISMS(ISO/IEC 27001:2022)認証取得とデータの国内保存により、エンタープライズでの導入にも対応します。
グローバルチームで多言語対応が必要
tl;dvまたはFireflies.aiがおすすめです。多言語対応と国際的なプラットフォーム連携に強みがあります。GDPR対応も標準で組み込まれています。
導入時のステップ
議事録AIツールを組織に導入する際のステップを紹介します。
ステップ1: 現状の課題を整理する
まず、自社の議事録作成にどのような課題があるかを整理します。「作成に時間がかかる」「品質にばらつきがある」「共有が遅い」「CRMへの入力が二度手間」など、具体的な課題をリスト化します。
ステップ2: トライアルで比較する
候補となるツールを2〜3つに絞り、無料プランやトライアル期間で実際の会議に適用してみます。同じ会議データで複数ツールの出力を比較すると、精度や使い勝手の違いが明確になります。
ステップ3: 小規模チームから導入する
まず特定のチーム(営業チーム、企画チームなど)で先行導入し、効果を検証します。利用率、議事録作成時間の削減幅、ユーザー満足度を定量的に計測します。
ステップ4: 全社展開する
先行チームでの成功事例と定量データをもとに、全社への展開計画を策定します。導入説明会やマニュアルの整備、サポート体制の構築を行い、スムーズな全社展開を実現します。
まとめ
議事録作成AIツールは、「議事録特化型」と「カンバセーションインテリジェンス型」の2カテゴリに分かれます。自社の目的が議事録の効率化なのか、対話データの分析と業務システム連携まで含めた生産性向上なのかを明確にしたうえで、日本語精度、業務システム連携、セキュリティの3軸で比較検討することが重要です。
まずは無料プランやトライアルで実際の会議データを使って比較し、自社に最適なツールを見極めてください。
aileadは、Zoom、Teams、Google Meetに対応した対話データAIプラットフォームです。約94%の日本語文字起こし精度、Salesforce連携(カスタムオブジェクト対応)、自動話者分離を備え、400社以上の企業に導入されています。ISMS(ISO/IEC 27001:2022)認証取得済みで、データは日本国内データセンターで管理しています。
議事録の自動作成から商談データの分析まで、対話データの活用を検討されている方は、ぜひaileadの無料デモをお試しください。
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ailead編集部
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