経営会議の議事録テンプレート|決議事項を明確に記録する3つの型
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経営会議の議事録テンプレート | 決議事項を明確に記録する3つの型

ailead編集部

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編集部

経営会議議事録の目的と法的要件

経営会議の議事録は、決議事項の明確化、法的証拠能力の確保、組織内情報共有の3つの役割を果たします。取締役会議事録は会社法で記載内容と保存義務が定められており、正確な記録が法的に求められます。

経営会議の議事録は、一般的な会議の議事録とは異なる特別な意義を持ちます。

目的1: 決議事項の明確化

経営会議では、企業の重要な意思決定が行われます。

記録が必要な理由:

  • 決定の明確性: 何が決まり、何が保留になったかを明確にする
  • 実行の根拠: 現場が戦略を実行する際の拠り所となる
  • 後からの検証: 決定が正しかったか、PDCAを回すための基礎データ

例えば、「新規事業への投資を承認」という決議があった場合、投資額、時期、責任者、KPIなどの詳細が記録されていなければ、実行段階で混乱が生じます。

目的2: 法的証拠能力の確保

取締役会議事録は、会社法で作成と保存が義務付けられています。

会社法上の要件(第369条、371条):

  • 開催日時・場所の記載
  • 議題と決議の内容
  • 決議に参加した取締役・監査役の氏名
  • 賛否の記録(誰が賛成/反対/棄権したか)
  • 議長と議事録作成者の署名または記名押印
  • 10年間の保存義務

これらの要件を満たさない議事録は、法的証拠として認められない可能性があります。

目的3: 組織内の情報共有

経営会議の決定を、関係部門に正確に伝達します。

共有の範囲:

  • 全文共有: 取締役、監査役、経営会議メンバー
  • 要約共有: 部門長、事業責任者
  • 関連部分のみ共有: 実行担当者(自部門に関わる決定事項のみ)

機密性の高い内容(M&A、人事、財務等)は、共有範囲を厳格に制限します。

経営会議の種類と記録の違い

経営会議は、目的によって種類が異なり、記録すべき内容も変わります。

会議種別目的頻度記録の重点
定例経営会議業績報告、進捗確認週次/月次KPI、進捗、課題
戦略会議中長期戦略の策定四半期/年次戦略の背景、議論の過程
取締役会法定決議事項月次/四半期決議内容、賛否、法的要件

以降、それぞれの会議に適したテンプレートを解説します。

テンプレート1: 定例経営会議

定例経営会議は、業績報告と進捗確認が中心。KPI、課題、決定事項を簡潔に記録し、次回会議で振り返ることが重要です。

週次または月次で開催される定例経営会議のテンプレートです。

テンプレート構成

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【経営会議議事録】
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■ 会議情報
- 開催日時: 2026年3月4日(火)10:00-12:00
- 開催場所: 本社会議室A / オンライン併用
- 出席者: 代表取締役社長、取締役CFO、事業部長(営業、開発、マーケティング)、経営企画部長
- 欠席者: なし
- 議長: 代表取締役社長
- 議事録作成: 経営企画部 〇〇

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■ 1. 業績報告
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### 1-1. 売上・利益(2月実績)
- 売上: 1.2億円(予算比 +5%、前年同月比 +12%)
- 営業利益: 0.3億円(予算比 -2%、前年同月比 +8%)
- 主要KPI:
  - 新規受注: 15件(目標15件、達成率100%)
  - 解約率: 1.2%(目標2.0%以下、良好)
  - リードタイム: 25日(目標30日以下、達成)

### 1-2. 部門別報告
【営業部】
- 大型案件(A社)が受注確定。Q1目標の80%を達成
- 課題: 新規リード獲得が予算比-10%。マーケ部と連携強化が必要

【開発部】
- 新機能βリリース完了。顧客フィードバックは概ね良好
- 課題: 開発リソースが逼迫。採用計画の前倒しを検討

【マーケティング部】
- Webセミナー実施。参加者120名、商談化率15%
- 課題: SEO流入が伸び悩み。外部コンサルの起用を検討中

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■ 2. 決議事項
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### 決議1: 開発人材の追加採用
- 内容: エンジニア2名の追加採用を承認(予算500万円)
- 理由: 新機能開発の遅延リスクを回避するため
- 賛否: 全員賛成で可決
- 実行責任者: 開発部長
- 期限: 2026年5月末までに採用完了

### 決議2: SEOコンサル起用
- 内容: SEO外部コンサルの起用を承認(月額30万円、6ヶ月契約)
- 理由: 自然流入を20%増加させ、リード獲得を強化するため
- 賛否: 全員賛成で可決
- 実行責任者: マーケティング部長
- 期限: 2026年3月中に契約締結

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■ 3. 検討事項(次回継続)
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### 検討1: 新規事業の立ち上げ
- 内容: SaaS新規事業の可能性について検討
- 次回までに: CFOが市場調査とP/Lシミュレーションを作成
- 期限: 次回経営会議(3月18日)

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■ 4. 報告事項(承認のみ)
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- 決算説明会資料の最終版を承認
- 株主総会日程を2026年6月20日(金)に決定

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■ 5. Next Actions
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| 担当者 | タスク | 期限 |
|--------|--------|------|
| 開発部長 | エンジニア採用のJD作成、エージェント選定 | 3/8 |
| マーケ部長 | SEOコンサル3社を選定し見積取得 | 3/11 |
| CFO | 新規事業のP/Lシミュレーション作成 | 3/18 |
| 経営企画部 | 次回会議アジェンダ作成 | 3/15 |

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■ 次回会議
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- 日時: 2026年3月18日(火)10:00-12:00
- 場所: 本社会議室A / オンライン併用

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テンプレートの活用ポイント

  • KPIの定量記録: 数値で進捗を記録し、前月・前年比較を明記
  • 決議事項の構造化: 内容、理由、賛否、責任者、期限を必ず記載
  • Next Actionsの明確化: 次回会議までに誰が何をするかを一覧化

テンプレート2: 戦略会議

戦略会議は、中長期的な方向性を議論する場。議論の過程と決定の背景を詳細に記録し、後から「なぜその戦略を選んだか」を説明できるようにします。

四半期または年次で開催される戦略会議のテンプレートです。

テンプレート構成

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【戦略会議議事録】
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■ 会議情報
- 開催日時: 2026年3月4日(火)13:00-17:00
- テーマ: 2026年度 事業戦略の策定
- 出席者: 代表取締役社長、取締役、執行役員、事業部長
- 議長: 代表取締役社長
- 議事録作成: 経営企画部 〇〇

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■ 議題1: 市場環境分析
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### 現状認識
- 市場成長率: 年15%で拡大中(2025年実績)
- 競合動向: 大手A社が新製品投入、B社がM&Aで規模拡大
- 顧客ニーズの変化: AI活用への期待が急増

### 主な議論
- 社長: 「市場の成長は続くが、競争激化も予想される。差別化戦略が急務」
- CFO: 「財務的には積極投資の余地あり。ただし回収期間3年以内が条件」
- 営業部長: 「顧客からのAI機能追加要望が月10件以上。最優先で対応すべき」

### 結論
- 市場は引き続き成長するが、AI機能強化で競合との差別化を図る必要がある

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■ 議題2: 2026年度 戦略の方向性
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### 提案された戦略案(3案)

【戦略案A: AI機能特化型】
- 内容: AI機能を大幅強化し、高付加価値路線へ
- 投資額: 2億円(開発+マーケティング)
- 期待効果: 単価20%アップ、新規顧客獲得
- リスク: 開発遅延、競合の追随

【戦略案B: 顧客基盤拡大型】
- 内容: 中小企業向けに低価格プランを投入
- 投資額: 1億円(営業強化+マーケティング)
- 期待効果: 顧客数2倍、市場シェア拡大
- リスク: 利益率低下、ブランド毀損

【戦略案C: ハイブリッド型】
- 内容: 既存顧客向けAI機能強化 + 新規顧客獲得の両立
- 投資額: 1.5億円
- 期待効果: バランス型成長
- リスク: リソース分散による中途半端な結果

### 主な議論
- 社長: 「案Aが最も差別化できるが、リスクも高い。案Cの方が現実的か」
- 開発部長: 「案Aは実現可能だが、エンジニア5名増員が必要」
- CFO: 「案Cなら財務リスクを抑えながら成長できる。推奨」

### 決議
- **戦略案Cを採用**: AI機能強化と顧客基盤拡大の両立を図る
- 賛否: 賛成5名、反対0名、棄権1名(営業部長が「案Aの方が大胆」と留保)
- 実行責任者: 代表取締役社長
- 実行計画の策定期限: 2026年3月末

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■ 議題3: 2026年度 数値目標
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### 決定した目標
- 売上: 20億円(前年比 +25%)
- 営業利益: 5億円(利益率25%)
- 新規顧客獲得: 200社
- 解約率: 1.5%以下
- AI機能リリース: 2026年9月

### 部門別の責任分担
| 部門 | KPI | 目標値 |
|------|-----|--------|
| 営業 | 新規受注 | 200社 |
| 開発 | AI機能リリース | 9月完了 |
| マーケ | リード獲得 | 月500件 |

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■ Next Actions
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| 担当者 | タスク | 期限 |
|--------|--------|------|
| 社長 | 全社員向け戦略説明会の実施 | 3/15 |
| 経営企画部 | 実行計画の詳細策定 | 3/30 |
| 開発部長 | AI機能のロードマップ作成 | 3/20 |
| 営業部長 | 営業計画の見直しと体制強化案 | 3/25 |

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テンプレートの活用ポイント

  • 議論の過程を記録: 結論だけでなく、どのような議論があったかを記載
  • 複数案の比較: 採用案だけでなく、検討した他の案も記録
  • 決定の理由を明記: 後から「なぜその戦略を選んだか」を説明できるように

テンプレート3: 取締役会

取締役会議事録は、会社法の要件を満たす正式な法的文書。決議事項、賛否、出席者の記録を正確に行い、10年間保存する義務があります。

法定の取締役会議事録のテンプレートです。

テンプレート構成

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【取締役会議事録】
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■ 会議情報
- 会社名: 株式会社〇〇
- 開催日時: 2026年3月4日(火)14:00-16:00
- 開催場所: 本社取締役会議室
- 出席取締役: 〇〇(代表取締役社長)、〇〇(取締役CFO)、〇〇(社外取締役)[計3名]
- 欠席取締役: なし
- 出席監査役: 〇〇(常勤監査役)、〇〇(社外監査役)[計2名]
- 議長: 代表取締役社長 〇〇

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■ 決議事項
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### 第1号議案: 重要な業務執行の決定(新規事業への投資)

**議案内容**
- 新規SaaS事業への投資を実施する件
- 投資額: 3億円
- 投資期間: 2026年4月〜2027年3月
- 期待ROI: 3年で投資回収

**説明**
- 社長より、市場動向、競合分析、P/Lシミュレーションの説明
- CFOより、財務的な実行可能性と リスク分析の報告

**質疑応答**
- 社外取締役より「リスクヘッジ策は?」との質問に対し、社長が「フェーズごとに投資判断を見直す」と回答
- 監査役より「ガバナンス体制は?」との質問に対し、CFOが「取締役会への四半期報告を義務付け」と回答

**決議**
- 議長が採決を求めたところ、出席取締役全員の賛成により、本議案は原案通り承認可決された
- 賛成: 取締役3名全員
- 反対: なし
- 棄権: なし

### 第2号議案: 取締役の職務執行の報告

**報告内容**
- 代表取締役社長より、2026年2月度の業務執行状況を報告
- 売上: 1.2億円(予算比+5%)
- 営業利益: 0.3億円(予算比-2%)
- 主要KPI: 新規受注15件、解約率1.2%

**質疑応答**
- 社外取締役より「営業利益が予算を下回った理由は?」との質問に対し、CFOが「マーケティング費用の前倒し計上」と回答

**決議**
- 議長が採決を求めたところ、出席取締役全員の承認により、本報告は了承された

### 第3号議案: 利益相反取引の承認

**議案内容**
- 取締役〇〇が代表を務める〇〇株式会社との取引契約締結の件
- 取引内容: システム開発委託
- 取引金額: 500万円

**説明**
- CFOより、取引の必要性と取引条件の妥当性を説明
- 当該取締役は、会社法第369条第2項に基づき、本議案の決議から除斥

**決議**
- 議長が採決を求めたところ、特別利害関係を有しない出席取締役2名の全員賛成により、本議案は原案通り承認可決された
- 賛成: 取締役2名
- 除斥: 取締役〇〇(特別利害関係者)

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■ 報告事項
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- 内部監査の実施状況(監査役報告)
- コンプライアンス研修の実施報告

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■ 議事録の承認
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以上をもって、本日の取締役会の議事を終了した。
本議事録の内容が正確であることを証するため、議長および出席取締役がこれに署名押印する。

2026年3月4日

株式会社〇〇
取締役会

議長 代表取締役社長 〇〇 〇〇  印

出席取締役 〇〇 〇〇  印
出席取締役 〇〇 〇〇  印

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テンプレートの活用ポイント

  • 会社法要件の遵守: 法定記載事項を漏らさない
  • 賛否の明確化: 誰が賛成/反対/棄権したかを記録
  • 利益相反の適切な処理: 特別利害関係者の除斥を明記
  • 署名または記名押印: 電子署名も可だが、保存方法に注意

AI自動化による議事録作成の効率化

AI文字起こしと自動構造化により、経営会議の議事録作成時間を60分から15分に削減。ただし決議事項の最終確認は人間が行う必要があります。

経営会議の議事録作成は、AI技術で大幅に効率化できます。

AI自動化のワークフロー

  1. 会議の録画: Zoom、Teams、Google Meetで会議を録画
  2. AI文字起こし: 録画ファイルをAIツールにアップロードし、文字起こし
  3. 自動構造化: AIが決議事項、報告事項、検討事項、アクションアイテムを自動分類
  4. ドラフト生成: テンプレートに沿って議事録のドラフトを自動生成
  5. 人間レビュー: 議長または事務局が内容を確認し、必要に応じて修正
  6. 承認・配布: 最終版を出席者に共有し、承認を得る

このワークフローにより、会議終了から15分以内に議事録のドラフトが完成します。

AI自動化のメリット

  • 作成時間の削減: 従来60分かかっていた作業が15分に(75%削減)
  • 記録の正確性向上: 人間の記憶や手書きメモより正確
  • 検索性の向上: 過去の議事録から特定のキーワードで検索可能
  • 多言語対応: 英語・日本語混在の会議でも自動で処理

ITreview Leader 14期連続受賞のaileadでは、経営会議の議事録作成時間が平均78%削減されたという導入実績があります。

AI自動化の注意点

経営会議では、以下の点に特に注意が必要です。

機密情報の取り扱い:

  • AIツールがデータを外部に送信しないか確認
  • ISO27001、SOC2などのセキュリティ認証を取得しているツールを選ぶ
  • 日本国内データセンターでの処理を選択肢として確認

決議事項の正確性:

  • AIの自動分類は便利だが、決議の文言は人間が最終確認
  • 「賛成5名、反対0名」のような正確な記録は手動で確認

アクセス権限の管理:

  • 議事録は取締役・監査役のみがアクセスできるよう設定
  • 一般社員や外部関係者には公開しない

まとめ

経営会議の議事録は、決議事項の明確化と法的要件の充足が目的です。会議の種類(定例・戦略・取締役会)に応じて、適切なテンプレートを使い分けることで、記録の質と作成効率が向上します。

AI自動化により、文字起こし→構造化→配布までを15分以内に完了できますが、決議事項の正確性と機密情報の取り扱いには十分な注意が必要です。最終確認は必ず人間が行い、法的要件を満たす正確な記録を残しましょう。

適切なテンプレートとAI技術の活用により、経営会議の議事録作成は効率化され、より戦略的な議論に時間を使えるようになります。

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