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Amazon Connect Contact Lensとは、Amazon Connectの通話・チャットを文字起こしし、感情分析・トレンド検出・応対後の生成AIによる要約・品質評価までを自動化する会話分析機能です。応対内容を人が聞き直さなくても、AIが会話の要点や傾向を可視化してくれます。
本記事では、Contact Lensの主要機能を文字起こしから生成AIによる要約まで一次情報にもとづき整理し、リアルタイム支援を担うAmazon Q in Connectとの役割分担を示します。あわせて、要約や分析で止めず、対話データを組織のナレッジへ変える上で何が必要かも解説します。Amazon ConnectのAI機能全体像はAmazon ConnectのAI機能ガイドもあわせてご覧ください。
Amazon Connect Contact Lensとは何か
Contact Lensは、Amazon Connect上のやりとりを分析対象とする会話分析(conversational analytics)の機能群です。通話とチャットを文字起こしし、感情・トレンド・コンプライアンスといった観点で会話を自動的に評価します。
AWSの説明では、Contact Lensはさまざまな言語・アクセント・ノイズ環境をまたいだ音声パターンを認識するとされ、日本語を含む多くの言語に対応します。対応レベルは言語ごとに異なるため、感情分析やマスキングなど個別機能の対応状況は自社が使う言語で確認するのが安全です。
従来のコンタクトセンターでは、応対品質の確認は一部のサンプル録音を管理者が聞き直す形で行われてきました。Contact Lensは、AWSの記載では最大100%の応対を対象に分析できるとされ、抽出漏れの起きやすい抜き取り評価から、全量を対象にした継続的な分析へと運用を変えられます。
文字起こし・感情分析・トレンド検出の中身
Contact Lensの分析は、大きく次の3つの層で理解すると整理しやすくなります。
文字起こし(トランスクリプト)
通話とAmazon Connectのチャットを、話者を区別した文単位のトランスクリプトに変換します。テキスト化することで、あとの感情分析やカテゴリ分類、キーワード検索の土台になります。
感情分析
会話中の顧客とオペレーター双方の感情を推定し、応対のどこで感情が動いたかを時系列で把握できます。クレームの兆候や満足度の変化を、録音を最後まで聞かずに掴めるのが利点です。
カテゴリ分類とトレンド検出
あらかじめ設定したキーワードや条件で応対を自動的にカテゴリ分類し、問い合わせ全体に現れるテーマや傾向を検出します。「解約」「競合名」「特定商品の不具合」といった話題が急増していないかを、個別の応対ではなく全体の傾向として捉えられます。
さらにContact Lensには、AWSの記載では生成AIによるカテゴリ分類の機能もあり、キーワードの手動設定だけに頼らずに応対内容を理解・分類できるとされています。
応対後の生成AIによる要約と品質評価
Contact Lensのなかでも導入インパクトの大きい機能が、応対後の生成AIによる要約と自動品質評価です。
生成AIによる応対後要約
長い応対を、要点を押さえた簡潔な要約に自動で変換します。AWSの記載では、応対直後にオペレーターへ要約を提示することで後処理を助け、応対1件あたり平均90秒の後処理時間を削減できるとされています。管理者にとっても、応対を1件ずつ聞き直す負担が下がります。数値は運用や条件で変動するため、最新はAWS公式でご確認ください。
自動品質評価とPIIマスキング
スクリプトや手順の遵守状況を定義した基準で自動評価し、コーチングが必要な応対を管理者に知らせます。AWSの説明では、チャット・メール・録音・トランスクリプトから個人情報(PII)や機微情報をマスキングする機能も備えます。ただし機械学習の特性上すべてを検出できるわけではない旨がAWSに明記されているため、マスキングだけに依存しない運用設計が必要です。
Contact LensとAmazon Q in Connectの役割分担
「AIが応対中に助けてくれる機能」と「応対を分析する機能」は混同されがちですが、Amazon Connectでは担当が分かれています。
Amazon Q in Connectが応対中のリアルタイム支援を担い、Contact Lensが文字起こしや感情分析などの会話分析基盤を担う、という補完関係です。Q in Connectは、応対中に顧客の意図を検知して回答案や次アクションをオペレーターへ即時に提示します。Q in Connectを含むAmazon ConnectのAI機能全体はAmazon ConnectのAI機能 完全ガイドで俯瞰できます。
AWS公式の記載では、通話でAmazon Q in Connectを使う場合、Contact Lensのリアルタイム分析の有効化が前提となります。一方、チャットの場合はContact Lensの会話分析が必須ではありません。つまり通話では、Contact Lensの分析結果がQ in Connectの推薦を支える関係になります。
| 観点 | Contact Lens | Amazon Q in Connect |
|---|---|---|
| 主な役割 | 通話・チャットの会話分析 | 応対中のリアルタイム支援 |
| タイミング | 応対中の分析と応対後の要約・評価 | 応対中に回答案・次アクションを提示 |
| 代表機能 | 文字起こし、感情分析、トレンド検出、要約、品質評価 | 意図検知、回答生成、推薦コンテンツ提示 |
| 通話での関係 | Q in Connectのリアルタイム推薦を支える | Contact Lensのリアルタイム分析が前提 |
このように両者は競合ではなく、分析基盤とリアルタイム支援という異なる役割を持ちます。
分析・要約で終わらせないための「ナレッジ層」
Contact Lensは、応対を文字起こしして要約し、傾向まで見せてくれます。ここまでで、後処理の削減や品質の底上げには十分な効果があります。ただし、AIを事業全体で活かす観点では、もう一段の踏み込みが要ります。
要約はあくまで「その応対を短くしたもの」です。生成された要約やトランスクリプトが応対ごとに閉じたまま蓄積されると、コンタクトセンターの中で情報がサイロ化し、営業・カスタマーサクセス・管理部門が横断して使える資産になりません。解約の兆しや商品への不満といった気づきは、コンタクトセンターだけでなく、後続の提案や製品改善にこそ活きるはずです。
ここで必要になるのが、対話データを組織横断で構造化し、統治するナレッジ層という考え方です。個々の応対の会話データを、部門をまたいで検索・参照でき、誰がどの情報にアクセスできるかを制御できる形にそろえていく発想です。会話データをAIが使える資産に変える考え方は、カンバセーションインテリジェンスの解説もあわせてご覧ください。
株式会社aileadが提供するaileadは、この対話データを構造化・ナレッジ化し、組織横断で統治するエンタープライズ基盤にあたります。Contact Lensのような会話分析が生む対話データを、要約で終わらせず、AIエージェントが業務を動かせるナレッジへと整えていく層として位置づけられます。aileadはISMS(ISO/IEC 27001:2022)を取得しており、機微な対話データを扱う前提でのガバナンスを重視しています。Contact Lensの分析と、その先のナレッジ化。この2つをセットで設計する視点が、AI活用を成果へつなげる近道になります。
出典: Amazon Connect Contact Center Conversational Analytics(https://aws.amazon.com/products/connect/customer/conversational-analytics/)、Use Amazon Q in Connect for generative AI–powered agent assistance in real-time(https://docs.aws.amazon.com/connect/latest/adminguide/amazon-q-connect.html)ほか。機能・数値の記載は同ドキュメント/AWS公表情報にもとづきます。仕様・数値は変動するため、最新はAWS公式でご確認ください。
ailead編集部
株式会社ailead
aileadの公式編集部です。営業DX・AI活用に関する情報を発信しています。



